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『風のように』
「MJ部長のコラム」
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「MJ部長のコラム」(日経MJメールマガジンより)2001.7.11
■小林収

『起業するならITより外食だ』

 

 日経MJ部長に就任する前、僕は日経ビジネスの編集長でした。当時の最大の関心はIT(情報技術)の可能性と未来にあり、テレビ東京で「編集長の日本IT潮流」というミニ番組を作ったほどです。この番組自体は今も続いていますが、僕の関心は、ITからサービス産業へと移っています。中でもおもしろいのが外食産業ですね。株式市場でネットバブルがはじけたこともあり、いま日本で起業するならITより外食だ、と思っています。

 舞台である外食産業全体の市場規模は約4兆円で、ここ何年ほとんど動いていません。しかし、その配役は毎年大きく変わり、次々とスターが誕生しています。日経MJの2000年度の飲食業調査では、伸び率1位がレインズ・インターナショナル、2位がホットランドでした。そんな名前は知らない、という人も、焼肉の「牛角」とたこ焼きの「築地銀だこ」といえばご存知かも。いずれも、FC(フランチャイズ)による大量出店で急成長している外食ベンチャー(VB)です。近くMJのインタビューで登場していただくレインズの西山知義社長はまだ34歳の若さ。焼肉の次は「天ぷら」と「寿司」で牛角型の事業モデルを試したい、と意気軒昂でした。

 考えてみると、日本の外食VBを取り巻く環境は、シリコンバレーのIT産業とちょっと似ています。まず、「食」に関する日本人のこだわりと国際性。バレーが国境を超えて新技術と才能を迎え入れたように、日本は食の世界では各国の料理と調理人を受け入れ、それをさらに洗練しています。VBを発掘・支援するインフラも、食の分野では豊富。デパートの地下街(デパ地下)の担当者は新しい料理、食材を提供する企業を必死になって探しており、FCの加盟店募集を代行するベンチャーリンクのような会社もあります。そして、この分野に今、大企業からスピンオフした人材が集まってきました。

 例えば先行するスターバックスを追う米タリーズ・コーヒー。日本法人には金融機関や商社から転じた30歳台の俊英が集まり、株式公開計画を指揮しています。やる気のある若手の雇用の受け皿もこのあたりに移ってきたのかもしれません。

 ところで、前々号で紹介した「日本一」の化粧品店。お問い合わせを頂きました。岡山県・新見市の安達太陽堂昭和町店です。 



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