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『風のように』
「MJ部長のコラム」
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「MJ部長のコラム」(日経MJメールマガジンより)2001.9.19
■小林収

『米テロで一段と注目される日本の消費』

 17日に東京・大手町の経団連ホールで「日経MJセミナー・消費の未来」を開きました。先週は米国での大型テロ、そして週末のマイカル破綻と大変な事件続きだったために出足を心配したのですが、2階席まで満員の盛況でした。身近なテーマだけに、やはり関心が高いのでしょう。詳細は9月25日号のMJ紙面で見ていただくとして、驚いたのは、日本の個人消費の動向が世界的な注目になっているということです。

 第一部の資生堂・福原名誉会長の基調講演に続いて、第二部のパネルディスカッションは、高島屋の増倉社長、伊勢丹の武藤社長、UBSウォーバーグ証券の松岡調査部長、ヴォーグ・ニッポンの斎藤編集長という豪華な顔ぶれ。
 武藤社長が、欧米の個人消費が減速する中で日本の「ハイエンド(高級品・ブランド)」の市場の強さが注目されている、と言うと、小売業のトップアナリストである松岡氏が、UBS社内でも世界各国の消費関連業界アナリストが日本の動向に強い関心を持っていると応じました。

 さらに、欧米のトレンドセッターに知己の多い斎藤氏も、東京に来るとみんな(消費都市としての)すごさに驚くとして、「消費に関して世界で最も貪欲な100万人ぐらいの塊が日本にある」と指摘しました。

 原因については、「日本では、女性はがんばったご褒美として自分に高級ブランド品を購入する」(武藤社長)、「食については伝統的にこだわりがあり、手間、金を惜しまない」(増倉社長)といった解釈がありました。

 いずれにせよ、デフレ不況下でハイエンドの消費が止まらない日本は、世界の"常識"では測れない存在のようです。
 松岡氏は「日本の消費や小売りは極めて独自性が強く、米国モデルでは成功しない」と言い切ります。通説とは違いますが、消費というものの奥深さを改めて感じたセミナーでした。



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