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「MJ部長のコラム」(日経MJメールマガジンより)2001.12.12
■小林収

「東の横綱は…」

 お待たせしました。明日、13日付けの日経MJは、年末恒例のヒット商品番付です。この企画、昭和46年の日経流通新聞創刊時からのもので、実に31回目となります。

 今回はMJやメルマガの読者から「番付予想」を募ったこともあり、新世紀の幕開けにふさわしく注目を集めたようです。

「MJカウントダウン」をワールド・ビジネス・サテライト(WBS)で毎週放映してくれているテレビ東京も、12日の夜に同じWBSでヒット商品番付の特番を流す予定です。小生と編集長の永野が一緒に出演して"激論"を戦わす事になっていますが、さてどうなることやら。新聞のちょっと前に、テレビの方もお楽しみ下さい。

 宣伝はさておき、せっかくですから、「東の横綱」だけでもご紹介しましょう。「東京ディズニーシー」? 惜しい。「千と千尋…」? もうちょい。実は、答は「メード・イン・チャイナ(Made in China)」です。

 我々も悩みました。個別商品で大ヒットがあれば、それに超したことはありません。しかし、今年は、経済がこれほど大激動した割には具体的なメガヒット商品がないのです。

「小泉純一郎」は一種の大ヒットですが、肝心の構造改革の行方が不透明とあって、「話題賞」にとどめました。
 メード・イン・チャイナは、今や身の回りにひしめいています。
ユニクロのフリースが典型例ですが、家電製品から食品に至るまで中国製が日本市場を席巻し、国内の物価下落・デフレの大きな要因になっています。

 1970年代から80年代にかけて欧米市場で日本製品(メード・イン・ジャパン)が急進した時よりも、インパクトは大きいかもしれません。
 だからこそ、総体としての中国製を横綱にしたのです。

 では、西の横綱は――。単純なコスト競争力では中国に勝てない日本の生きる道はソフトパワーでしょう。
 そして、今年はシンボリックな「ソフト」が出ました。米国に"輸出"されて1年目でナンバー1になった、と言えば、もうおわかりですね。 



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