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「MJ部長のコラム」(日経MJメールマガジンより)2002.1.9 読者の皆様、明けましておめでとうございます。小生は、年末年始どこへも行かず、ひたすら家で寝正月だったのですが、おかげで1月1日付の膨大な新聞、雑誌等に目を通す時間がありました。 メディアがいま中国を取り上げる際の視点は、ほとんどが脅威論です。「世界の工場」となった中国がモノ作りで日本の競争力を脅かし、低賃金・低地価の中国の存在が日本の「デフレ不況」の大きな理由だと。 もちろん、それも真理の1面ですが、一方で、「やがて中国の崩壊が始まる」といった類の本も次々と出版されています。 どうも、日本人は中国の話となると「オール・オア・ナッシング」という両極端な立論になりがちです。 MJが正面から取り上げたのは、労働者は必ず消費者に転化するという経済学(むしろマル経)の原理です。 取材班を結成し、中国のNHKである中央電視台の関連調査会社の協力も得て中国全土を回った結果、我々が予想していた以上に豊かな消費者群が育ってきていることがわかりました。 日本のすぐ近くに巨大な消費大国が勃興してくる――。 やや意外感があったのは、世界に冠たる日本製品の「高品質」イメージが希薄な事でしょう。 デフレ不況の突破口こそ、中国だと考えるべきではないでしょうか。
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